株式会社スペースプロジェクト

漆黒の夜空をキャンバスに見立て，魔女たちがそれぞれ描き出すストーリー

主人公ジャンは，幼い頃に火事で両親を亡くしているものの，同じく画家だった父の作品に魅せられ，以来，画家を志しながら旅を続けていた．胸に「月のしずく」という美しい宝石を抱いた魔女の描かれていた絵……『光を抱く魔女』．その絵自体は，両親の巻き込まれた火事で焼失してしまっているが，ジャンの心の中から失われたことはただの一度もなかった．

その絵に描かれた魔女の存在を信じて，彼は旅を続けている．魔女なんて迷信以外の何者でもない，というのが世の常識……でも，あの絵を描いた父だけは，魔女の存在を最後まで信じていた．

父の言葉と，彼の描いた『光を抱く魔女』の絵に込められた想いを信じるジャン．そして彼は今，魔女の街との呼び声も高い，エベンブルグの街に辿り着いた……．

本作の舞台は，エベンブルクという架空の街です．結構大きな街で，雰囲気は中世ヨーロッパ風の石造りの美しい街です．

街の中央に位置する大きな時計台がシンボルです．海に面しており，大きな公園もあります．電車や車も走っていますが，公害を引き起こすほどのトラフィックジャムはありません．

街全体のイメージはゆったりとしていて，人々は優しく，住むには理想的な街です．

魔女の存在は一般には知られておらず，伝説的なものとなっています．

魔女の姿はよほど感性の近しい人間の目にしか映らないといわれています．

「属性」というのは本作内においては性格嗜好・使用魔法の種類という形で表現されます．また，各ヒロインに設定された属性は固定制であり，シナリオの途中で変化することはありません．逆に，主人公（プレイヤー）の属性は流動的であり，会話イベントを重ねることによってたえず変化していきます．そしてゲーム内のタイムテーブルで，その時，主人公とヒロインの属性が一致しているのか相違しているのかが，キーイベントの発生条件となります．つまり，属性を同じくするヒロインのキーイベント以外は発生しないということです．各ヒロインには，いくつかのキーイベントが用意されており，そのイベントを全てこなすことによりエンディングにたどり着きます．

この5つの主属性には，実は優劣が存在します．例えば，ルビーの属性はエメラルドの属性には強く，アクアマリンの属性には弱い……といった具合です．そしてここからが重要なのですが，苦手属性に属するヒロインは，主人公の前に姿を見せなくなってしまいます．魔法というものが非常にデリケートである証明なのですが，つまり，主人公の属性を苦手とするヒロインが常に１人存在するわけで，その彼女とのイベントを発生させていくためには自分の属性を，彼女の苦手でないものに変化させなくてはならないのです（例外的に，初期値のままのニュートラルな属性であった場合は5人全員とイベントを発生させることができますが，会話イベントを重ねつつ属性をニュートラルに保つのは極めて難しいといえます）．

このゲームの目的は，「月のしずく」と呼ばれる宝石を捜すことです．そこで，目的を同じくするヒロイン達と出会い，交流を深めることになるわけです．

「まほぱ」の時間単位は1日で，ゲーム期間は満月の夜から次の満月の夜までの，全部で27日間となります．1日の中には『昼パート』と『夜パート』が存在し，これを交互に繰り返すことでシナリオが進行していきます．また，曜日の概念などはありません．

昼パート：会話イベント
主人公は画家を志しているものの，それだけでは食べていけないために昼間はケーキ屋の出張販売というアルバイトをしています．朝，起床後に仕事先に行くと出張先の地図が表示されますので任意の場所へ移動して下さい．移動先にヒロインがいる場合に限り，会話イベントが発生します．（但し，ヒロイン達は昼間は魔女だということを隠して生活しています）

夜パート：宝石探索
日没から夜明けまでが，いわゆる宝石探索の時間です．ヒロイン達が魔女として活動するのもこの時間です．全ての魔女は一人前になるために「月のしずく」を探しており，目的を同じくする主人公とは仲良くなったり，逆に争うこともあるかもしれません．